歴史・文化

 バヌアツ共和国は、オーストラリアのケアンズの東約1,800kmに位置し、83の島々が南北約1,200kmにわたって広がる島嶼国家です。
その歴史は数千年前にオーストロネシア語族の人々が渡来してきて定住し始めたのが始まりと言われています。ヨーロッパ人による植民が始まったのは、ジェームズ・クックによる調査が行われた18世紀末以降のことです。
 1906年、イギリスとフランスの共同統治領となった後、数々の紛争を経て1980年7月、バヌアツ共和国として独立を果たしました。
2006年7月には環境NGO「地球の友」とシンクタンク「新経済財団」により「地球上で最も幸せな国」に選ばれました。
 バヌアツ共和国の83の島々の総土地面積は12,189平方kmで、6つの州に区分されています。最大の島はエスピリトゥサント島で、同島のタブウェマサナ山 (1878m) がバヌアツの最高地点となっています。首都はエファテ島にあるポートビラでバヌアツ最大の町となっています。
バヌアツの島の約半分は火山島で、険しい山の周りに平地が僅かしかありません。特にアンブリム島、タンナ島、ロペヴィ島の火山は活火山として活動が継続しています。残りは、サンゴ礁からなる島です。
総人口は約24万人(2008年現在)で、公用語はビスラマ語(ピジン語)、英語、フランス語となっています。通貨単位はバツ(Vatu=VTで表記)で、現地語で「石」を意味します。
バヌアツの空の玄関口はエファテ島ポート・ヴィラのポート・ヴィラ国際空港です。その他、サント島ルーガンヴィルにはペコア空港がありブリスベンから国際便が運行されています。どちらの空港も10分程度で市内に入れます。
時差は日本より2時間早くなっています。日本の正午がバヌアツでは午後2時となります。バヌアツの人々は時間をゆっくり過ごすのが特徴です。そのためか太平洋諸国の中で最も治安が良く、軽犯罪から凶悪犯罪までほとんど見られません。
 バヌアツの特徴的な文化として有名なのはバンジージャンプでしょう。バヌアツではバンジージャンプをランドダイビングと呼び、地表へ飛び降りることが成人を迎える男性の儀式として勇敢な男達によって行われています。
毎年4月~5月のヤムイモの収穫の時期に合わせてやぐらを組んだ20m~30mもの塔の上から足首を蔓で縛り、地面ギリギリに落下する命がけの儀式ですが、この勇敢な姿、神聖な儀式を見ようと沢山の観光客が訪れています。